H2

タッチと並んで甲子園マンガの代表作と言えば、H2ですね。同じあだち充の作品ですけどね。この方のマンガはなんともアンニュイというかなんというか。

書き方が上手いですよね。

あまり背景を多用せず、白い部分が多いのと、キャラクターも流石にデフォルメとまでは行かないけど、あまりリアリティがあるように人物を描かないというか、あくまでマンガというか。

でも普通の絵はかなり上手い人なのでしょうね、きっと。野球漫画と恋愛漫画を組み合わせると、って感じによく評価とかされているのだと思いますけど、このあだち充さんの作風は、野球のシーンでもバッターは本当に3割前後しか売ってないんですよね。

球漫画だけに限らずスポーツ漫画はかならず試合で言うところのハイライトを描くじゃないですか。見てる方も見ごたえあるから。

でもあだち充さんの野球のシーンは空振りとかボテボテのゴロとかが多い。それで間をとってる感じがして、単行本で読むとなんか間がいいんですよね。

それでためて、野球ではなく、別のシーンで盛り上げるってのもやってるし。

H2ってあだち充作品では珍しいと思うのですが、最初はサクセスストーリーからスタートでしたね。

中学のトップ選手がバッテリーで高校野球を辞めて、でもスタートして、野球部のない学校で部をスタートするところから甲子園出場、決勝まで行く、ってね。

4人が主人公というのも・・・っておもったけど、実質主人公は比呂とひかりだね。だいたいどちらかの視点でストーリーが進んでるからね。

タッチよりかは読み応えがあるのと(ボリュームという意味で)時代背景が携帯電話が盛んじゃない時期だからミスコミュニケーションがある時代というのもいいよね。

スマホとかがあるとネットとかで問題解決させちゃうシーンとか増えるよね。

そうなると結構ストーリーの幅が広くなったり、狭くなったりするけど、スマホのコミュニケーションが無い漫画のほうがなんとなく読みやすいかなあ。